暑中見舞いのはがきをいただいて、返事を出さなければ、と思っているうちについつい時間がたってしまって、「どうしよう…」なんていうことがありますよね。そんなときには「残暑見舞い」を送りましょう。
そこで、知っているようで実はあまり知らない「残暑見舞い」についての豆知識を。
目次
●残暑見舞いの時期は?
「残暑」とは、暦の上で秋となる立秋の後も続く暑さのことで、正確には立秋(8月7日頃)から秋分の日(9月23日頃)までの時期のことを指します。
しかし、残暑見舞いは、立秋を過ぎた後、実際は暑さがまだまだ続いている時期に出すものなので、8月中に出すのがいいでしょう。でも、9月に入っても最近の気候は暑さが続きますよね。
もし、8月中に出せなかった場合でも、暦の上の白露の前日頃、だいたい9月6日頃までには出すようにしましょう。
●「暑中」「残暑」の時期の違いは?
◇「暑中見舞い」として出す時期・・・「暑中見舞い」として出せる時期は決まっています。
小暑(7月7日頃)を過ぎた梅雨明けから、立秋(8月7日頃)の前日まで=大暑の終わりの日(8月6日頃)まで。
なぜかというと、暑中というのは、二十四節気における小暑と大暑の間という意味だからです。
2017年は大暑の終わりの日は、8月6日(立秋の前日にあたる)です。でも、最近の気候では大暑が終わってもまだまだ暑い盛りのような気がしますね。
◇「残暑見舞い」として出す時期・・・立秋を過ぎてしまったら、
そこから先は、残暑見舞いというかたちで出す時期に変わります。
残暑見舞いとして出す時期は、
立秋(8月7日頃)から、白露(9月7日頃)の前日(白露が9月7日であればその前日の9月6日頃)までとされています。
ちなみに2017年は、上記に当てはめると8月7日~9月6日までということになります。
●残暑見舞いって何を書けばいいの? 書き方の基本は? 構成は?
暦の上では秋でも、まだまだ暑さが続いている時期に出すのが「残暑見舞い」です。内容もその時期に沿ったものにしましょう。書き方と構成を簡単にご紹介します。
①書き出し文は季節のごあいさつを。
「残暑お見舞申し上げます」 目上の方へは「残暑お伺い申し上げます」とします。
②続けて、「まだまだ暑いですね」というニュアンスを伝える言葉を。その後、相手の安否を尋ね、自分の近況を知らせる内容を書きます。
「立秋とは名ばかりの暑さですが、お元気にお過ごしでしょうか。私たちは~」
「暦の上では秋とはいえ、厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしですか。おかげさまで、私たちも~」など。
8月後半に出すのであれば、もう少し秋を感じさせる文章に変えましょう。
「朝夕、秋風が感じられるようになりましたが、皆さまにはお変わりございませんか。私たちは~」という感じです。
③最後に先方の無事を祈る言葉を忘れずに。
「季節の変わり目ですから、ご自愛ください」などです。ちなみに「ご自愛ください」とは、「あなたの体を大切にしてください」という意味ですから、「お体をご自愛ください」と書くと「お体をあなたのお体を大切にしてください」ということになってしまいます。ご注意を!
④日付を書きます。
「平成○年○月○日 」のような正確な日付はNG。
「平成○年 立秋(または晩夏)」または「平成○年 八月」とします。
最近では、パソコンで簡単に印刷できるので便利ですよね。文字に自信のない私としては、とてもありがたいものですが、表書きも裏書きも全てが印刷では、せっかくのあいさつ状も何だか味気なくて、寂しいですね。
いただいて一番うれしいのは、やはり手書きのお便り。「字が下手だから自信がない…」という方でも、②③の文ぐらいは手書きにしたいものです。先方のお顔を思い浮かべながら、心を込めて、一文字、一文字。
●縦書き 横書き どちらがいい?
特に決まりはありませんが、縦書きの方がフォーマルです。先方が目上の方なら縦書きをお勧めします。文字の向きは、表面・裏面で統一します。裏面の見舞い文を縦書きにしたら、表面の宛名も縦書きにします。
●残暑見舞いの時期が過ぎたらどうすればいい?
見舞い状をいただいたら、遅れてもきちんとお返しをするのがマナーです。9月初旬なら、ぎりぎり残暑見舞いも大丈夫です。「秋の気配を感じられるようになり~」などのような、秋を思わせる一文を加えてください。
●まとめ
いかがですか。年賀状や暑中見舞いほど一般的ではありませんが、その分、受け取った方はきっと喜ばれると思います。印象深い残暑見舞いを送ってみませんか。