冬が近づくと毎年話題にのぼるボジョレーヌーボー。
ワイン好きの方もそうでない方も解禁日になると必ず購入するという方が多いでしょう。
しかし、ボジョレーヌーボーについてあなたは詳しくご存知でしょうか。
良く知らないけれど、話題になるから飲んでいるなんて方も中にはいるかもしれません。
今さら人に聞くのはちょっと恥ずかしい…
では、ここでボジョレーヌーボーについてしっかり勉強しておきましょう。
出典:Flickr by Shunichi kourok
目次
●ボジョレヌーボーの意味 ボジョレーワインとボジョレーヌーボーの違い
ボジョレーワイン、ボジョレーヌーボー、と一見同じものかと思いますが、少し違いがあります。
・ボジョレーワイン
フランスワインの1つでブルゴーニュワインの1種類とされています。
生産地域はマコンとリヨンの間のボジョレー地方の山のふもとです。
ボジョレーと名乗ることのできるワインは赤ワインではガメイ種、白ワインであればシャルドネ種を使用したものに限られ、フランスのワイン法で定められています。
白ワインは全体の生産量の1%にすぎず、ほとんどが赤ワインです。
・ボジョレーヌーボー
ボジョレー地方で夏の終わりに収穫したぶどうをその年のうちに仕上げた新酒のワインのことをボジョレーヌーボーといいます。
通常のワインの作り方とは少し異なり、ぶどうを潰さずに発酵させて作ります。
そのため渋みも少なくフレッシュな味わいをしています。
ヌーボーとは新酒のことを指し、ボジョレーワインの新酒のものをボジョレーヌーボーというのです。
作り方も通常のワインとは、ぶどうを潰さずに作るところが違うので、味わいもまた違ってくるのですね。
ボジョレーヌーボーの基礎知識について丁寧に解説してくれている動画がありますので、こちらをご覧になると、よりボジョレーヌーボーの知識が豊富になりますよ。
<動画>ボジョレー・ヌーボーの基礎知識
●ボジョレーヌーボーの解禁日とは?2017の解禁日は?
ボジョレーヌーボーには解禁日があります。
ボジョレーヌーボーが好きな方はこの解禁日を待ち望んでいるのでは。
解禁日は11月の第3木曜日と決められています。
・2017年の解禁日は11月16日の木曜日
年間通して買うことのできる普通のワインと違い、ボジョレーヌーボーに解禁日が設けられているのはなぜでしょう。
実は納得のできる理由がありました。
昔はボジョレーヌーボーに解禁日は定められておらず、人気のあるこのワインをどこよりも先にと、販売開始日を早める店が増えてしまっていたのです。
そのため、ワインとして成熟しておらず、品質の低いワインも多く流通してしまう結果に。
そこでボジョレーヌーボー全体の質が落ちてしまうのを防ぐために、解禁日が定められたのです。
これにより、しっかり熟成されたボジョレーヌーボーが作られるようになりました。
人気の商品は我先に販売したいという気持ちは皆おなじですよね。
そんな競争に、解禁日を設けるといった方法で対処したのです。
●ボジョレーヌーボーの歴史
ボジョレーヌーボーの歴史、気になりませんか。
ボジョレーヌーボーが正式に誕生したのは1951年。
ボジョレー地区ではもともと紀元2世紀ごろからワイン造りがはじまり、1900年代までは、今のように世界に流通しておらず、ボジョレーのワインはボジョレー地区周辺の限られた地域の人たちの間での楽しみでした。
その後の1951年、フランスでは軍隊への供給を確保するためにワインの出荷を12月15日まで制限したのですが、フレッシュなボジョレーの新酒を早く販売したいという生産者からの強い要望で、12月15日を待たずに販売することを許可されました。
それが1951年の11月13日。
この時に初めてボジョレーヌーボーと呼ばれるワインが誕生しました。
そして、世界中の人々に愛されるようになったのは、第2次世界大戦後です。
熱心な醸造家の働きで、世界中の人にボジョレーヌーボーの魅力を存分にアピールすることに成功。
一気にボジョレーヌーボーの味わいに取りつかれる人々が続出しました。
今では知らない人はいないくらい有名なワインとなりましたね。
●ボージョレヌーボー 赤はあっても白はない?
ボジョレーワインには赤も白もありますが、ボジョレーヌーボーではどうでしょうか。
結論から言うとボジョレーヌーボーには白はありません。
なぜなら、フランスのワイン法で、「ボジョレーヌーボーに使用して良いのは、その年にボジョレーで収穫されたガメイ種のブドウ100%に限る」と定められているからです。
ガメイ種は赤ワインをつくるための品種です。
こちらの品種で作られるワインは程よい酸味を持ち合わせ、香りはフルーティーでフレッシュに仕上がります。
●まとめ
ボジョレーヌーボーは歴史あり・人気ありのワインですが、ボジョレーワインとの違いなど、知らない人も多いのではないでしょうか。
解禁日近くなると、ボジョレーヌーボーの話題はメディアを通じてたくさん耳にしますが、聞き流すだけで終わっていたりしますよね。
馴染みのあるものほど、詳しい情報を知らなかったりします。
今回はボジョレーヌーボーについて掘り下げてみましたが、参考にはなりましたか。
奥深い魅力のあるボジョレーヌーボーを今年も楽しんでくださいね。